たらおばさんのハーブよもやま話 Vol.3

ウィーンのカフェ。
 
ウィーンはカフェ文化が花開いた街。古くはモーツァルトやベートーベンが、新しいところでは女性に人気のあるグスタフ・クリムトなど、多くの芸術家達の情報交換の場、また創作意欲をかき立てる場でもありました。もちろんウィーンっ子達にとっても行きつけのカフェは自分達の家の居間であり、また浮き世のゴタゴタから少しの間逃れられる避難場所でもあります。私の友人も「一人になりたい時はカフェに行くんだよ。だって誰かにちょっとは相手をしてもらいたいからね。」と言う贅沢なセリフを言わせるのも、ウィーンのカフェならではかも知れません。行きつけのカフェでは、いつもの席に座り、顔なじみのボーイがいつものコーヒーと新聞を持って来てくれる・・・実に心地良いものです。「一杯のコーヒーでそんなに長くいていいの?」と思われるかもしれませんがここではゆったりとしたひと時を過ごすのが流儀です。私も初めてカフェに行ったときには読めもしない新聞を眺めながら、一杯のコーヒーを片手にウィーンっ子を気取って長居をしたものでした。新聞を逆さに見ていることにも気がつかないで・・・。

さて、ウィーンのコーヒーはあまりにも有名ですが、これは17世紀後半に数回ウィーンを包囲した、オスマントルコの置き土産であったと言われています。ところでウィーンのカフェで「コーヒー」と注文しても、「何にします?メランジェ、モカ、ブラウナー?」と、矢継ぎ早に色々なコーヒーの名前が返ってきますので、ご注意下さい。まあ、私のお勧めはメランジェといい、コーヒーと泡立てたミルクを半々に入れたものです。ちなみに日本でいう「ウィンナーコーヒー」は「アインシュペーナー」といい、耐熱グラスにはいってきます。余談ですが、最近のヨーロッパは日本食ブームです。この前も、ウィーンのホテルのカフェで紅茶を注文したところ、なんと、南部鉄瓶に入ってきたのには驚きましたが、その紅茶の美味しかったことと言ったら・・・自国の良さを再認識させられました。おやおや、随分とカフェに長居をしてしまいましたけれど、そろそろお勘定をしましょうか。少しチップをはずんでね。ところで今日、これから何かご予定はおありですか?実は、昨日リンツァー・ベッカライを焼いたものですから・・・。よろしければ、これからおいでになりませんか?

 
リンツァー・ベッカライ
 
材料

バター        110g
粉砂糖      80g
薄力粉        160g
全卵        1/2個分
すりおろしたレモンの皮  少々
レモン汁       少々
塩            少々

 
作り方
1: ボールにバターを入れ、柔らかくして泡立て器でほぐし、クリーム状によくホイップする。
2: (1)にあらかじめふるっておいた粉砂糖を2〜3回に分けて加え混ぜ、次にレモンの皮、レモン汁、塩を加え混ぜ、次に溶きほぐしておいた全卵を加えまぜる。
3: (2)にふるっておいた薄力粉をゴムベラで切るように加え混ぜる。この時こねないように注意する。
4: (3)の生地を、直径1cmの丸口金をつけた絞り出し袋に入れる。
5: 紙をしいた天板に小さく丸く4個、離れないように絞り出し、これを170度のオーブンで7〜8分焼く。あまり焼き色をつけないようにした方が良い。
6: 焼き上がった5)を2個で一組としてジャムを少量絞って合わせ,上面になる方の中心に花芯に見えるように、小さくジャムを絞る。
高山厚子のプロフィール
東京都出身

フェリス女学院大学音学科ピアノ科卒業後、ウイーン・コンセルヴァルトワールに留学。シュタートラー教授にピアノを師事。
ウイーンガストロノーミッシェ・インスティテュートにおいて、ヴォルフガング・カルプヘン氏にウイーン菓子を師事する。
スイス・バーゼルにおいてカール・シルマン氏にマジパン細工を師事する。
その他、デュッセルドルフ、コンディトライ カフェ・マウス
ハーゲン、カンデルン、カフェ・ラコステにおいて研修を積む。
日墺文化協会会員 
日墺文化協会主催「ウイーンのお菓子教室」講師
高山厚子著書「ウイーン菓子12ヵ月」文芸社
 
日墺文化協会(http://austria.gooside.com/)へはこちらから
 

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