〜 紅葉の木曽駒ケ岳 編 〜
おもしろクラブ「Field-Day」代表
苅野 玲子
 
千畳敷を望む
素晴らしい紅葉を写真ではお見せできないのが残念
 

10月12日、木曽駒ケ岳に行ってきた。もちろん紅葉狩りである。 ロープウエイからみる紅葉も、千畳敷の紅葉も素晴らしいと言う。

この日、下界はなかなかのお天気に恵まれて、期待の山行きである。うわさのロープウエイ、一気に2600メートルまで高度を上げる。眼下は色とりどりの山肌の間を縫うように滝が走る。確かにこのロープウエイは世界に誇る景色を持つものだ。

日本の持つ山の美しさを眼下に従えて皆、驚嘆の声を上げる。ここには杉やヒノキの植林が少ない。だから素晴らしい紅葉にであえるのである。そしてまだ見ぬ天上の園に向かってエスカレーターが進む。千畳敷、そこは観光客の訪れることのできる最後のとりでだ。

そこだけ山あいのなかの開けた所で、ななかまどの他、高山植物の草紅葉ですばらしい。 すこし盛りの過ぎた茶系の紅葉もみごとであるが、そこに、先週までの真っ赤に染まった千畳敷も目に浮かぶ。

空も雲一つなく晴れ渡り、空の青とななかまどや草紅葉の赤茶のじゅうたんとの対比がみごとでまるで絵に描いたようである。歓声を上げながらさらに宝剣岳に向かって登っていくと山自体はガレ場の禿山になっていく。

イワツメクサ

その岩の間に白いイワツメクサが風に吹かれて場違いなきらめきを見せている。

すべてが秋から冬に移行してきているのに、この草だけは最後の抵抗を試みているが、力強さよりももの悲しさを感じてしまうのは自分のせい?

しかし、来年の夏、またこの花達はそれこそ力強く咲き誇り、私達の目を楽しませてくれるのであろう。冬の間は次の季節への休息の時だ。ゆっくり休んでくれと祈る。

山の上に来るとものすごい風で、すべて同方向を向いたハイマツくらいしかみあたらない。夏にはきびしい環境の中、生き抜く高山植物の姿が見られただろう。

宝剣岳を望む

宝剣岳、中岳、木曽駒ケ岳と歩くなか、おしよせるガスのなかをぬって、時折眼下に紅葉を望む。

山の上から始まった紅葉は、木曽駒から千畳敷をおりて、今、ロープウエイの中程にある。

下界はこれからだ。私たちは同じ場所においても、時の移り変わりと共に秋の始まりから終わりまでを楽しめ、高度を変えても一日で秋の始まりと終わりを堪能できるのである。

こんなに何回も何回もいろんな形の秋を楽しめるなんて。やっぱりすこし遠出をしようよ。

 


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