散歩のついでにカメラでパチリ・・・
(日本写真作家協会会員)
文・写真  舘 重明

レンズについて。
 
1:一眼レフとレンズ選び
 
いま主流の一眼レフは、構造上レンズ選びは自由。フィルム面に写る画像をミラーでファインダーに導くようになっている。フィルムに写る像そのものを見る仕組みが、どんなレンズも対応できることが利点である。
風景写真は、目の前に広がった風景から自分の気に入った部分だけを切り取る。そのためにはレンズ選びは欠かせない。今回は、アマチュアの方々の使用頻度が高い35ミリ判を基準に話をすすめる。
「春爛漫」
桜だけでは絵にならない。背景に桃の花をあしらった。
撮影:国立市一ツ橋大構内
 
2:広角レンズでパンフォーカスに
広角レンズは写角が広く、広い範囲が写る。24ミリレンズでは84 度、28ミリは63度と広い範囲が写せる。35ミリ以下のレンズを広角という。
広角レンズの特徴は、手前のモノは大きく、遠くのモノは小さく写ること。
遠近間が強調される。人間の視覚からかけはなれた世界を創造できる。
もうひとつは、画面の手前から遠景まですべてにピントが合っている写真を作れること。これをパンフォーカスといい、広角レンズを絞り込むことで、パンフォーカスの表現ができる。風景写真の定番レンズとして、広角レンズが多くの風景写真ファンに愛用される理由は、パンフォーカスにある。
いまは、焦点距離が変えられるズームレンズが主流。何本もの重いレンズを持ち歩く手間が省け、性能的にもすぐれている。おおいに活用しよう。
20(18)〜35ミリが広角ズームの代表モデル。
 

「陽春」
背景処理方法の作例。春らしい気分にさせられる作品。
撮影:前橋市 嶺公園
 
3:標準ズームは最初の一本。
  広角にも望遠レンズにも使える
ズームレンズが出現する前には、カメラを買うと付いてきたのが50ミリレンズ。この50ミリが人間の視覚の印象にもっとも近い。素直な模写になることから標準レンズとされていた。ズームレンズの時代になって、28〜80、28〜105(135)と50ミリ域を含むズームレンズを、標準ズームとして一本化された。
以前は広角レンズといえば28ミリが代表レンズだった。また一眼レフが出現する前のレンジファインダー・カメラでは、望遠レンズは135ミリが限界で、望遠といえば135ミリの時代が長かった。28〜135ズームは、広角にも望遠にも使える便利な標準ズームレンズである。
最近は、28〜300ミリとほぼ全域をカバーできるズームレンズが安価で入手できるようになった。
「芽吹く」
春は花だけでなく、新芽に目を向けよう。
撮影:国立一橋大構内
 
4:望遠ズームは、明るいレンズでボケを楽しもう
野鳥の撮影などでは、400〜600ミリという超望遠を使うが、一般の風景写真では300ミリまでで充分カバーできる。本来望遠レンズは、遠くの被写体を大きく写すためのレンズ。絞りを開けると、焦点の合っていない部分はきれいなボケができる。この性質が背景の処理に利用できる。
花や植物のアップなど、うるさい背景は省略したいもの。レンズは絞りを開けるほどボケが大きくなる性質を持っている。きれいな写真を撮るためには、F2・8などの明るいレンズが必要になる。80(70)〜200 ミリズームレンズはこうした目的から、多くのプロ・ハイアマに愛用されている。高価なレンズだを、一本は欲しいアイテムだ。
交換レンズは、撮影現場まで持っていかないと宝の持ち腐れとなる。
良い被写体は足で見つけだすもの。1キロのカメラ、3キロの三脚は必需品。
これに1キロ以上のレンズを何本携帯するかが、頭の悩ましどころだ。
私の推薦するレンズの組み合わせは、28〜300と80〜200(F2・8)とマクロレンズ3本で、さまざまな被写体をカバーできる。ただ望遠レンズ(ズーム)はブレやすいので、重めの三脚の使用は欠かせない。

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