散歩のついでにカメラでパチリ・・・
(日本写真作家協会会員)
文・写真  舘 重明

撮影モードを考える。
 
1:撮影モードについて
 
最近のカメラは、撮影モードとして「プログラムAE」「絞り優先AE」「シャッター優先AE」「マニュアル露出」の4つを備えているものが多い。露出とは絞りとシャッターの組み合わせで、適切な光の量をフィルムに与えるもの。
組み合わせは下記のようにいろいろある。
『モード』  『絞りの設定』 『シャッターの設定』
 プログラムAE 自動 自動
 絞り優先AE 手動 自動
 シャッター優先AE 自動 手動
 マニュアル露出 手動 手動
「スポットライト」
水の流れを表現するには、スローシャッターで水を流すように撮る。
撮影:浅間大滝(軽井沢)
 
2:風景写真では「絞り優先AE」が主力
前回までに説明したように、背景を省略するためのボケの量と画面の隅々までピントを合わせる(パンフォーカスにする)ためのピントの深さ(焦点深度)は、作品の価値を決める重要な要素となる。作者は、どうしたいかを決め、絞り値を設定する。当然、絞りを開ければボケは大きくなる。逆に絞るほど、焦点深度が深くなる。
こう考えると、風景写真では「絞り優先AE」モードでだけですべてがOKかというとそうでもない。せっかく備わっているモードを作品づくりに有効に活かしていきたい。
「春たけなわ」
はなみずきは、桜に続いて咲く。はなみずきが咲くと春本番になる。
撮影:国立一橋大構内
 
3:動きを表現するには「シャッター優先AE」を使う
風で揺れる花のアップや葉っぱの撮影では、シャッタースピードを早くして被写体ブレをふせがなければならない。1/60〜100のシャッタースピードがどうしても必要になる。逆に、水の流れを表現するには1/2〜1秒といったスローシャッターが効果的。このようなケースでは絞り優先AEでも設定できるが、シャッター優先AEのほうが直接的だ。三脚を使えない場合、たとえば橋の欄干から下の渓流を写すことはよくあるが。こんなときは手ブレを起こさない1/60秒以上にシャッター優先で設定して、画面の隅々までピントを会わせる。焦点深度は二義的にして、主題にピントが合っていれば良しとする。

「轟音」
圧倒的な水量を表現するには、やはりスローシャッターを使う。
撮影:浅間大滝(軽井沢)
 
4:花火などの撮影にはマニュアル露出を
花火の撮影のように、光の軌跡を写すときはAEでは対処できない。一分とか二分、絞り値はいくつと撮影者が設定する。シャッターと絞りを手動にしたマニュアル撮影の事例だ。風景写真では、絞り優先AEを基本にしてシャッター優先AEを使い分け、進歩したカメラの機能を使いこなしながら、傑作をものにしよう。

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