製作・写真・文 青木 純子
     
   
私の裏庭に,本格的な春の訪れを知らせてくれるのは白のコデマリとハナミズキ。
今回は、和風の庭でもよく見かける春のコデマリを使ったドライアレンジをご紹介しましょう。
     
せっかく育てた草花。でも庭の花が美しいのはほんのわずかの間。そんな草花達をもう少し長く楽しみたくて、私は咲き終わった庭の草花たちを使ってドライアレンジを始めました。
庭で楽しむだけではもったいない! ドライアレンジ、押し花、生花のアレンジもすてき、あなたも「アフターガーデニング」(=ガーデニングの後の楽しみ)を始めてみませんか?


  丸いカップとソーサーに作った春の紅茶。 まだちょっと外は寒いけど、ガラス越しの春の光の下が指定席です。

材料はすべて庭で育てた草花。春のコデマリとふわふわのラグルスの花穂。それに、ローリエの葉と黄色のボタンのようなペンツィア・グランディフローラも大事な材料です。

カッブにオアシスを入れ、材料を挿し込むだけのカンタンアレンジ。あなたも作って見て下さい。
     

Spraea cantoniensis
 
Lagurus ovatus
コデマリは、和風の庭でよく見かけるバラ科の小低木。原産地は日本と中国、日なたの水はけの良い場所がお好みです。わが家では半日陰に植えていますが、良く育ってくれています。  

花の時期は4月の終わりごろ。花が咲くのはほんの2週間ほどですが、灰緑色の葉は庭のグリーンのバックグランドとして楽しめます。
収穫時期は、花をしばらく庭で楽しんでから。数本ずつ輪ゴムで束ね、逆さに吊るしてドライにします。ドライ後も、長期間、白の花色が変色しませんので、ドライアレンジの材料として重宝します。
  ラグルスはヨーロッパ原産のイネ科の一年草。秋に種をまくか苗を入手し、日なたの花壇に定植します。寒さには比較的強いのですが、念のためビニールトンネルをかけてやります。

春にごく小さな白い花が咲き、咲き終わるとふわふわの毛で覆われます。収穫は花粉が飛んでからですから、長期間、庭で楽しめます。  ドライフラワーショップの店頭で見かけるのは茶色に色あせたラグルスや、白や赤に染められたものばかり。でも、庭で育てたラグルスはこんなにきれいな薄緑色なんです。簡単に育てられる品種ですのでぜひ試してみて下さい。
     
  材料と道具:

カップとソーサー、オアシス、食事用ナイフ、ピンセット、花バサミ、ローリエ、ペンツィア・グランディフローラ、ラグルス、コデマリ
     
 
オアシスをカップの高さに合わせ,ぴったりの大きさに切る。カップの縁よりオアシスが1センチほど低くなるよう調節する。
 
コデマリの枝を小分けにし、バランスよくオアシスに挿し込む。
     
 
ラグルスの花穂をコデマリのすき間に挿し込む。
 
ペンツィア・グランディフローラを加える。
     
   
ローリエの葉を加えて完成。
   




  フワフワの猫のしっぽのような春のラグルスのベースに、白のコデマリやペンツィア・グラディフローラなど春の花をアレンジしました。

イメージしたのは上品な毛並みのペルシャ猫。ちょっと背を丸めた猫の形を作るため、ベースに選んだのは青銅色のワインホルダーです。 作り方のポイントは、ワインホルダーの曲線に合わせ楕円形のフォルムを作ること。同じ材料がそろわなくても、庭の小花でオリジナルの猫ちゃんを作って見てください。
     
  コデマリと、バラやデルフィーニュームなど5月に咲く庭の花で作った優しい配色とテクスチャーのポット。
母の日のプレゼントにいかが...



材料: コデマリ、バラ(ローズピンク)、デルフィニューム(薄い紫)、スカビオサ(ピンク)、二ゲラ(ブルー)、ラベンダー(紫)
     
(花の成育時期などについては、私の住んでいる京都南部を標準として記載しています。 植物の名称については、主に小学館発行「園芸植物大辞典」を参考に記載しました。)
     
あおき・じゅんこ

ドライフラワー研究家。京都市在住。タネから育てる園芸愛好家。庭で育てた草花を使い生花のアレンジやドライフラワーを作る、アフター・ガーデニングを提案。園芸雑誌や、ポストカード、ホームページを通して作品を発表している。サカタのタネの会員誌「園芸通信」に連載中。ホームページは、http://www.j-aoki.gr.jp/