小林 邦代
 
カードを添えた花束
"クイリング"とは、紙をまるめた紙細工のことで、欧米ではもともと宗教的意味合いの濃いものでしたが、卒業のお祝いクリスマスやさまざまな贈り物に添えるカードなどにも使われています。

さしあげる花束・花篭・花鉢に、クイリングを思い思いにデザインした手作りカードを添えると、きっと、ほんのり幸せを感じます。いただいた方も、あまりのかわいらしさに、驚くとともに贈り物にこめられたあなたの繊細で温かい心のメッセージを感じることでしょう。

キャンドル
ベル
ツリー

ちょっとここで、この"クイリング"の歴史にふれてみましょう。 紙細工のクイリングの歴史は、15世紀にさかのぼると考えられています。紙を丸めて繊細なデザインを最初に編み出したのは、イタリアとフランスの尼さん達でした。

昔の本には金の縁がついていましたが、尼さんたちは、その部分の紙を細く切って羽ペンに巻きつけ、それらをいろんな風に丸めたり、渦巻きにしたりして、宗教的な絵画や芸術品のふち飾りを作ったのです。

クイリングは、18世紀になると、イギリスの若い人々の間で人気のアートになりました。手芸やそのほかの手細工と一緒に教えられ、彼女たちの楽しい気晴らしとして広まってゆきました。紋章やさまざまな絵画がクイリングで作られ、茶筒やお盆や箱、そして家具さえもクイリングで飾られました。この時代のクイリングのいくつかは、ロンドン美術館やビクトリア・アルバート美術館に見ることができます。

クイリングは、イギリスからアメリカのコロニーに広がり、ニューイングランド地方で最もポピュラーになったようです。クイリング装飾が施されたキャンドル台がたくさん残っています。クイリングは、しばしば貝殻やろうでできた花やまがった金属や雲母と組み合わされ、キャンドルライトをあびてデザイン全体がきらきら光りました。

 

1720年から1740年までのクイリングのサンプルをおいてあるアメリカの美術館としては、ニューヨークのMetropolitan Museum of Art、ボストンのMuseum of Fine Arts等があります。

以前チラリと小林さんのクイリングを紹介しました。


../YOSEBA%7E1/back